傾聴するという事

前回、アクティブラーニングについて少しお話しをしました。

新しい授業の中で様々な手法を考えるもの大事ですが、一斉教育に慣れている先生方にとって一番難しいのは「教える」ではなく「導く」という事ではないでしょうか?

学生に考えさせ、「答え」や「発想力」を引き出すには「傾聴する」という事が必要不可欠です。

我慢できずに途中で先生が「答え」を言ってしまうと、せっかく色々と考え始めた学生も、途中で答えをもらう事で考えるのをやめてしまうでしょう。


人は集団でお互いに支え合って生きていきます。支え合うという事は「誰かの支えになりたい」という欲求と共に「誰かに支えてほしい」という欲求を同時に持つ事と言えます。

「支えて欲しい」という欲求はすなわち、「自分の事を理解してほしい」「尊重してほしい」「関心を持ってほしい」「愛されたい」という欲求なのです。


ひと昔前に比べ、人と人との関係が希薄になった現代では、特に後者の「支えてほしい」という欲求のほうが大きい学生が増えてきています。

学生は、話しを聞いてもらえると「関心を持ってくれている」「理解してもらえている」「尊重してくれている」と感じ、信頼を寄せるようになります。


少し前と違い、学生が求めている先生像は「知識を与えてくれる先生」だけではなく「話を聞いてくれる先生」も含まれてきています。

つまりは「傾聴する」事の上手な先生程、学級運営をスムーズに行う事ができるという事です。


時代の変化と共に先生として求められている要素も変化してきています。

「傾聴する」技術が向上すると、相手の考えがわかるようになり、アクティブラーニングのような授業の中でも進行しやすくなると思います。