「発達課題」

子供達は様々な「発達課題」をクリアして成長していきます。

先生はこの「発達課題」を理解し、乗り越える手助けをしながら導いていかなければなりません。

「発達課題」をクリアする事は大人の世界にうまく溶け込む事ができる大きな要素となっていきますので理解しましょう。


■児童・学童期の発達課題

児童・学童期の発達課題は「劣等感との戦いです」

この時期は学校という、今までよりも大きな社会に入ります。そこでは他者との違いを感じ比較するようになるでしょう。意見の違いや喧嘩をすることで、社会に溶け込む術を身に着けていきます。

逆に言うと、この時期に優劣をつけすぎて、劣等感を感じさせすぎてしまうと、その後も劣等感を感じ続ける事になります。

他者との比較は必要ですが、それだけにとらわれず、個々の良い部分にも目を向ける事が必要といえるでしょう。


■青少年期の発達課題

青少年期の発達課題は「自分を孤立した一人の人間として認識すること(同一性の確立)」です。


青少年期は「自分にできる事」「自分が進む道」など深い疑問を抱え、試行錯誤しながら生きていく時期です。

精神的にも不安定になり、周りの環境に振り回され、感情の起伏も激しくなってきます。

「良い・悪い」「自分の為になっている・なっていない」という事とは関係なく、周りに流されトラブルを起こす事もあります。

また、アドバイスなども素直に受け入れられない時期でもあります。


少し間違っていると感じる事もあると思いますが、これはこの時期の自然な感情の持ち方として受け入れ、学生に寄り添って考える必要があります。

上手くアドバイスをしようとせずに、学生に考えさせる質問を投げかけるなど、自分で答えを導きだせるようにしましょう。


また、環境に影響される時期でもありますので、クラスの雰囲気がネガティブにならないように気をつけましょう。

問題行動が連鎖する可能性の強い時期でもあります。


「発達課題」は大人の世界に溶け込むための大切な時期ですので、抑制するのではなくしっかりと受け入れ対応する事が必要です。