「学習指導要領」改訂に関して

2020年の学習指導要領で大きな改革が行われることになり、

教育関係者は今後の動向が気になるところでしょう。


先生としても指導も今までと全く違う方法が推奨されたりとドキドキしている方も多いと思います。

今回はこの学習指導要領改訂のポイントを見てみましょう。


1.「社会に開かれた教育課程」の実現 

①社会や世界の状況を幅広く取り入れ、学校発で社会を創る目標を掲げる

②自らの人生を切り拓いていくために求められる資質・能力を明確にする

 ③学校教育を学校内に閉じず、地域や課外と連携する

「教科書を学ぶ」ということに加え、現在進行形で「社会」を学ぶ事が

大切と言えます。


 2.学習指導要領等の改善の方向性

 (1)枠組みの見直し

 ①「何ができるようになるか」(育成を目指す資質・能力)

 ②「何を学ぶか」(教科等を学ぶ意義と、教科等間・学校段階間のつながりを踏まえた教育課程 の編成) 

③「どのように学ぶか」(各教科等の指導計画の作成と実施、学習・指導の改善・充実)

 ④「子供一人一人の発達をどのように支援するか」(子供の発達を踏まえた指導)

 ⑤「何が身に付いたか」(学習評価の充実)

 ⑥「実施するために何が必要か」(指導要領等の理念を実現するために必要な方策)


大きなトピックスとして、学力の3要素が「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」に加えて「学びに向かう力・人間性等」となっております。


また主体性や道徳的観点が意識されていて、すべての基盤となる言語能力や情報活用能力、問題発見・解決能力を体系的に学ぶことや、現代的な諸課題に対応して次のような力も育むことが述べられています。 


・健康・安全・食に関する力

 ・主権者として求められる力

 ・新たな価値を生み出す豊かな創造性

 ・グローバル化の中で多様性を尊重するとともに、現在まで受け継がれてきた我が国固有の領土や

  歴史について理解し、伝統や文化を尊重しつつ、多様な他者と協働しながら目標に向かって

  挑戦する力 

・地域や社会における産業の役割を理解し地域創生等に生かす力

 ・自然環境や資源の有限性等の中で持続可能な社会をつくる力

 ・豊かなスポーツライフを実現する力 


 発達障害を含む障害のある子供が在籍している可能性があることを前提に教材や授業が組み立てられることや、帰国子女や外国人児童生徒の日本語能力に応じた支援をすることなど、よりインクルーシブな教育も行うべきと掲げられており、幅広く今後の教育が目指す理想像が示されているとわかります。(Education tomorrowより)


いずれにせよ、「学習指導要領」が変わると、専門学校に入学してくる学生も

変わってきます。授業の方法も変えなければ学生はついていけないかもしれません。

とはいえ、「国家試験」の問題は「詰め込み教育」時代の要素が多く、

今まで以上に多くの指導法が求められてくるでしょう。


「ゆとり教育」もありましたが、その世代が問題なのではなく、学習指導要領を先生がうまくあつかえるかどうかが大切だったのではないでしょうか?

今回の改訂も数年後には確実に、新しい波がやってきます。

それに向けて我々も勉強しないといけないということは確かでしょう。